こんにちは。ドラマーのミッチーです。
昨年(2019年)の紅白歌合戦に出場されてとても話題になった
LiSAさんの「紅蓮華」の叩き方の解説をしていきます。
今回は前回の記事の続きの後半部分の解説をしていきます。
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紅蓮華のドラム演奏
まずは紅蓮華のドラムがどんな演奏になっているか、こちらで演奏動画を見る事ができます。
前回の記事に続き、今回もこの動画を元に曲の解説をしていきます。
今回はサビ〜曲の終わりまでの解説になります。
紅蓮華 ドラムの叩き方 / 解説の前に
ドラムの叩き方解説は、ドラムの楽譜を用いて解説をしていきます。
楽譜が苦手な方もいると思われますが、ぜひこの機会にドラムの楽譜の読み方も一緒に覚えてもらえたら幸いです。
ドラムの楽譜の読み方についてはこちらの記事で解説をしています。
ぜひ参考にしてみて下さい。
紅蓮華 / サビ部分の叩き方
サビの部分のフレーズはこのような譜面になります。
イントロ部分に出てきたフレーズとほぼ同じ譜面となります。
ここのフレーズの練習方法はイントロの部分で紹介した方法と同じです。
イントロの記事はこちらです。
しっかりスネアとバスドラムのリズムパターンを体に刻みましょう。
次にサビの途中で出てくるフィルイン(通常と違うフレーズ)です。
一見、複雑で難しいフレーズに見えますが、リズムを聞いてフレーズを歌えるようにすると、演奏しやすくなります。
この2小節のフレーズの前半部分ですが
このフレーズのリズムを全てスネアドラムに変換してみると
このような譜面になります。
このリズムを歌ってみると「タンタカ、タカタン、タカタカ、タンタカ」となります。
でも実際に聞こえてくるリズムは
「タンタカタカ、タンタカタカ、タンタカ」という音の流れで、数字でカウントしてみると「1・2・3、1・2・3、1・2」というリズムになっています。
このような3拍で完結するフレーズを「3拍フレーズ」と呼びます。
上のフレーズにこのカウントを当てはめてみると
このようになり、スネアとシンバルを叩く場所が「1」となって「3拍フレーズ+3拍フレーズ+2拍」という組み合わせになっていることが分かります。
難しい説明になってしまいましたが、叩く場所の組み合わせを覚えた後は、しっかり曲を聞いてリズムに乗って勢いで叩いてみると意外に叩けたりします。
このフレーズは途中でフロアタムの後にバスドラムが入っているので、その部分でリズムが崩れないように練習する必要があります。
2小節のフレーズの後半部分は
このような譜面です。
リズムを歌うと「タンタカ、タカタカ、タカタカ、タカタカ」となります。
こちらはよくあるスネアの連打ですが、先ほどの前半部分とのつながりを意識して滑らかに演奏すると、サビの後半に向けて勢いをつけることが出来ます。
紅蓮華 / 間奏部分の叩き方
1番サビ〜2番Aメロの間奏部分の譜面です。
前半3小節は、イントロ・サビのフレーズとほぼ同じです。
4小節目のフィルインは↓の譜面です。
このフレーズはサビの途中でも出てきた「3拍フレーズ」になっています。
歌い方は「タンタカタド、タンタカタド、タカドコ」というリズムになり、こちらもサビのフレーズと同様に、曲をしっかり聞いてリズムに乗ってスムーズにAメロにつなげるようにしましょう。
紅蓮華 / 2番Aメロ部分の叩き方
2番Aメロのフレーズはこのような譜面になります。
一見、真っ黒で複雑なフレーズに見えますが、個別に見ていくと分かりやすいくなります。まずはバスドラムとスネアに注目してみましょう。
このようなフレーズとなります。さらにリズムを分かりやすいように拍の区切りを入れてみます。
これを歌ってみると「ドーンド、タンドド、ウタドン、ターンタ」というリズムになります。
このリズムを右足、左手のみで練習してリズムを体に入れこみます。それから右手のフロアタムの部分ですが、この部分を…
リズムはそのままでハイハットに変えてみます。
よく見るビートの譜面になりました。このように見方を変えると複雑に見えるフレーズでもそんなに難しいフレーズではないと分かります。
このフレーズをしっかり叩けるようになったら、右手をハイハット→フロアタムに変えると2番Aメロのフレーズの出来上がりです。
紅蓮華 / 2番Bメロ部分の叩き方
2番Bメロのフレーズはこのような譜面になります。
このフレーズの特徴はスネアの位置にある×印の「クローズド・リムショット」です。
これは↓の画像のようにスティックを構えて
スネアのリム(金属の枠)にスティックを当てます。スティックは上下を逆に持って、スティックエンド(太い方)を当てるようにすると、音量が上がり、音質もはっきりします。
スティックを当てる位置や強さで音が変化するので、好きな音を出せる位置や強さを探しておくと良いです。
次に2番Bメロの最後のサビに向かっていく部分です。
まず左側の譜面から見ていきます。
このフレーズを歌うと「タドチドチド、タドチドチド、タンドン」というリズムになります。これも「3拍フレーズ」になっています。
バスドラムがかなり細かく入っていて、少し難しいフレーズになっています。16部音符の裏拍にバスドラムが入り続けるので、「右手→右足→右足→右足」というコンビネーションをしっかり練習しましょう。
例えば
こんなフレーズをゆっくりなテンポで練習して、徐々に速くしたり
右手・左手と交互に打ちながら、間に足を入れる練習をしたりすると、コンビネーションがしやすくなります。
そして、右側の譜面ですが
これを歌うと「ターンド、ウンタン、タカドド、タン」というリズムになります。この部分は音符を捉えるのも大切ですが、曲に合わせてリズムに乗って叩くとサビに向かって勢いを持って入れます。
紅蓮華 / ラストのサビ〜アウトロ(終わり)部分の叩き方
最後のサビの冒頭部分です。
最後のサビの頭だけ違う入り方をしています。
この部分を歌うと「タカドン、ドンドン、タンドン、タドンタ」というリズムになり、歌と合わせる感覚で叩くと入りやすいです。
ここでリズムが走ってしまうと、サビが崩れるのでしっかりリズムをキープしましょう。
このフレーズの後に続くフレーズです。
このフレーズは一見普通のサビのフレーズに似ていますが、スネアの位置が少し変化しています。バスドラムを抜いて、シンバル・スネアだけに注目してみると
このようになり、この部分だけ歌ってみると
「シャン、シャン、タン(ウン)、ターンタ」というリズムになり少しゆったりした雰囲気の演奏になります。
このフレーズを練習して慣れたら、バスドラムを追加してフレーズの練習をしましょう。シンバルで4部音符を刻んでいるので、右手でリズムを取りながら演奏すると良いです。サビの後半部分はいつものフレーズに戻るのでテンポが崩れないように気を付けましょう。
最後にサビの終わりの「運命を照らして〜」の部分です。
ここはサビの勢いのままラストに向けて叩きたい所です。
途中で半拍3連の細かいフレーズが出てきますが、難しい場合は譜面通りに演奏することを意識せず、音数を減らして叩いても問題ないです。
ここはリズムの取り方が難しいので、歌をしっかり聞いて曲と合わせる練習をしましょう。
歌詞に合わせると、このようになります。
難しい感じに見えるかもしれませんが、ここは「照らして」の最後の「て」にスネアとシンバルがしっかり決まればOKです。
そのままの勢いでラストに向かって叩きましょう。
紅蓮華 ドラム叩き方/後半のまとめ
2回の記事に分けて、「紅蓮華」のドラム叩き方解説をしてみましたが、いかがでしたか?
ドラムの解説を言葉にすると少し分かりにくい所があったかもしれませんが、少しでもドラムと演奏に興味を持ってくれたら嬉しいです。
細かいフレーズやリズムの歌い方など、ちょっとマニアックな説明になってる部分がありますが、実際の演奏ではあまりフレーズに捉われずに楽しく演奏するのが一番だと思っています。
少しずついろんな曲を経験して、自分の技術の引き出しを増やしていきましょう!
それでは、楽しいドラムライフを!